岸みつぞう オフィシャルウェブサイト

出雲弥生の森博物館 職員リレー講座

2021年 6月 12日

― 斐川町「結古墳群」について学ぶ ―

 第2回目となる職員リレー講座が開催され、聴講しました。講師は、下江裕貴氏で「出雲市内最大の古墳群調査―斐川町「結古墳群」の再整理―」と題した講演がありました。

結古墳群は、斐川町直江・三絡に所在し、工業団地造成に伴って1984年・1985年に旧斐川町が発掘調査を行っています。標高約30mの丘陵上に円墳20基、方墳14基の計34基が密集し、古墳時代中期後半から後期前半(5世紀中頃~6世紀中頃)に築かれたと考えられています。また、埋葬施設が判明した19基すべてが墳丘の頂上に墓壙を掘ってその中に木管を安置するという竪穴系の埋葬施設を持っており、横穴式石室が導入される以前の時期に集中して古墳が築かれた「初期群集墳」と呼ばれる古墳群と言えます。

特出する出土遺物としては、結11号墳から出土した蛇行剣(じゃこうけん)があります。蛇行剣とは、うねって蛇のように曲がる剣身を持つ鉄剣のことで、近畿地方で製作され、畿内政権が九州南部をはじめとした地方の有力者に配布・下賜したものと考えられているそうです。そのほか、円筒埴輪や須恵器、土師器などが出土しています。

現在、出雲市では、結古墳群の隣接地に斐川町新工業団地が建設される予定であり、今年度から発掘調査が開始されることとなっています。結古墳群の再整理を進めるとともに、新たに発見される遺跡との関連、埋葬施設や出土遺物について比較・検討され、研究が進むことが期待されます。

講座のようす

講座のようす