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第2回 自治体議員連合全国学習会

2015年 5月 27日

―自治体が抱える諸課題について学習―

 自治体議員連合全国学習会が、東京の「主婦会館プラザエフ」において開催され、参加しました。以下、それぞれの講演の内容について報告します。

講演①「地域包括ケアシステムの構築について~基礎自治体は『地域包括ケアシステムの構築』にどのように乗り出せばよいのか~」

講師:井上信宏(信州大学経済学部教授)

1960年代の「寝たきり老人問題」に端を発した高齢者介護の問題について、その歴史と国の対応を踏まえたうえで、地域住民のサポートを受けながら医療機関や介護施設など専門職が中心となって連携し、どこに住んでいても、適切な医療・介護サービスが受けられる社会を目指す地域包括ケアシステムの課題について提起されました。

現状として、一人暮らし高齢者や認知症の在宅高齢者の増加、複雑な介護ニーズの増加、介護負担の限界、医療・介護保険財政の悪化などの課題があります。地域連携を図っていくためには、時間がかかる作業にはなるもののオール地域で対応するシステムを模索し、多様性のある取り組みを行わなければならないと指摘がありました。

国では、団塊の世代が75歳を迎える2025年を目途として「地域包括ケアシステム」の構築を目指すとしていますが、各自治体においても早くから課題を整理し、連携に向けた議論をしていくことが必要です。

井上教授による講演

井上教授による講演

講演②「地域における移動手段をどう確保していくのか?~地域公共交通の現状を打破するために求められること~」

講師:嶋田暁文(九州大学大学院法学研究院准教授)

地域公共交通について、交通空白地域の解消と移動制約者(外出時に支援が必要な方)のための移動手段の確保という課題の解決が自治体に求められています。そのためには、赤字路線に対する運行補助を行うことで路線の維持を求めたり、公共交通事業者がやってくれるので仕方なくという発想でコミュニティバスを走らせたりするのではなく、自治体は自らの主体的な役割を十分に自覚し、地域公共交通のビジョンをきちんと描いたうえで課題解決にとり組むべきとの指摘がありました。

出雲市においても廃止路線が増え、交通空白地域の拡大が懸念されています。地域的な課題を整理するとともに移動制約者のための移動手段の確保を含め、コミュニティバス、デマンドバス、公共交通空白地有償運送などをベストミックスしていく必要があります。

嶋田准教授による講演

嶋田准教授による講演

講演③「いわゆる『地方創生』の今後の取り組み」

講師:逢坂 誠二(衆議院議員)

地方創生総合戦略の策定について、①しっかりと時間をかけて実態や現状を把握すること。②否定的に捉えず、プラスに転換していくという逆手の発想を持つこと。③どのような地域になりたいのか、目指すのか将来を真剣に考え、魂を入れていくことの3つの視点を示されました。

また、政策決定のプロセスが公開され、そこにどれだけ多くの住民が関わっているかで満足感が違うこと、自治体職員、議会、市民に自分たちでやりきるという覚悟が必要だと指摘されました。

出雲市においても「出雲市まち・ひと・しごと創生連略推進会議」において議論が進められ、秋には策定される予定となっています。策定にあたっては広く市民に公開され、多くの市民と関わりをもったうえで、将来をしっかりと見据えた総合戦略となることが求められます。

逢坂衆議院議員による講演

逢坂衆議院議員による講演